取締役会開催方法を6ステップで詳細解説
取締役会をこれから初めて開催する人や、既に開催はしているものの「本当にこれで良いのだろうか?」と悩んでいる人に向けて、取締役会の全体像を把握できる記事をお届けします。
創業初期は、取締役会を設置していない場合がほとんどです。しかし、ベンチャーキャピタルから資金調達して会社規模も大きくなり、取締役も増えてくると、迅速に意思決定が出来るよう取締役会を設置するケースも多くなります。
本記事では上記の方を対象に、取締役会との向き合い方や開催実務を解説します。
記事の最後には、取締役会をオンラインで完結できる経営管理ツール「FUNDOOR(ファンドア)」も紹介していますので、合わせてご覧ください。
目次 |
ステップ1:取締役会の開催の意義を理解する
取締役会の実務に入る前に、まずは自社での取締役会の開催意義を理解しましょう。
取締役会を設置すると、代表取締役や業務執行取締役は3ヶ月に1回以上自己の職務の執行状況を取締役会に報告しなければならないとされている関係で、最低3か月に1回は取締役会を開催しなければなりません(会社法第363条第2項)。
会社によっては毎月開催している企業もあります。忙しい取締役のスケジュールを合わせて定期的に取締役会を開催することになりますので、取締役会をどのように使うのか開催の意義について確認しましょう。
・各事業部のKPI管理、その他報告の場 ・経営陣の意思決定の場 ・オブザーバーを入れた積極的な意見交換の場 |
等の例があります。「これは話してはいけない」という決まりはありません。 取締役会では各企業で内容に大きく幅があります。最低限の決議だけを決める場合もあれば、色々な議論をする場合もあり、取締役会では何を大事にしていきたいか、最初に決めておきましょう。
ステップ2:取締役会の開催頻度&参加者を確認する
取締役会の開催頻度と、参加者を確認します。
<開催頻度>
繰り返しになりますが、取締役会は、「3ヶ月に1回以上」の頻度で開催しなければなりません。決議事項が無い場合でも開催し、省略はしません。また、株主との取り決めで、投資契約書に「取締役会を1ヶ月に1回開催する」と書かれているケースもあります。ただし、3ヶ月に1回以上開催していれば、開催数の上限はないため、毎月開催している企業もあります。会議の目的・意義に合わせて、開催頻度を設定しましょう。
<参加者の確認>
取締役会の参加者として、取締役、社外取締役、監査役、外部のオブザーバー、社内の関係者で呼ばれた人が挙げられます。決議に参加できるのは、取締役(社外含む)のみです。また、先に挙げた参加者の中でも、取締役、社外取締役、監査役には出席義務があります。
ステップ3:アジェンダを作る
続いて、取締役会のアジェンダを作成します。一定の事項については、会社法で取締役会決議をしなければならない専決事項として定められています。下記の内容を含む重要な業務執行の決定を行う際は、必ず取締役会において実施する必要となります。
<会社法 第362条第4項から抜粋> 1.重要な財産の処分及び譲受け 2.多額の借財 3.支配人その他の重要な使用人の選任及び解任 4.支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止 5.第六百七十六条第一号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項 6.取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制、その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備 7.第四百二十六条第一項の規定による定款の定めに基づく第四百二十三条第一項の責任の免除 |
・エクイティでの資金調達、SOの発行 ・金額の大きな借入 ・自社への開発投資 ・他者への投資(買収も含む) ・重要なポジションの採用 ・リストラ、事業の一部譲渡も含む ・役員の選任、重任 ・登記事項の変更 ・定款の変更 |
ステップ4:日程を調整し、招集通知の作成
ステップ5:取締役会の開催
ステップ6:終わったら議事録を残す
FUNDOORなら、取締役会をオンラインで完結に行うことができます。
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