7ステップで分かる、株主総会の実務
株主総会を開催することになったものの、何から始めたら良いのか分からない、全体像が分からず不安……という方もいるのではないでしょうか。今回は、株主総会開催に至るまでの実務を7ステップでまとめました。
特に取締役会設置会社で株主総会に初めて対応する管理部の方には、全体像をご理解頂ける内容となっております。
また、本記事の最後には、取締役会・株主総会をオンラインで完結できる経営管理プラットフォーム「FUNDDOR(ファンドア)」も紹介していますので、併せてご覧ください。
ステップ1:株主総会を開催するか見極める
株主総会には、年に一度決算後に開催する定時株主総会と、必要に応じて開催する臨時株主総会の2種類があります。臨時株主総会の場合、「そもそも株主総会で取り上げるべき議案なのか」を確認します。
取締役会を設置している会社の場合、株主総会で決議することができるのは、会社法に規定する事項及び定款で定めた事項のみとなります。(会社法第295条第2項)
今回決議したい内容が株主総会で扱う議案か、まずは確認が必要です。例えば、取締役の選任・解任、募集株式の発行などが該当します。
株主が少ないため株主総会の開催を省略したい、という方もいらっしゃるかと思います。
開催を省略できるケースとして、提案した議案に対し株主の全員が書面、又は電磁的記録によって同意の意思を示した場合は、株主総会を開催しなかったとしても提案を可決する旨の決議があったものとみなすことが可能です。(会社法第319条)
ステップ2:株主総会の日程を決める
定時株主総会は決算日から一定の時期に招集することが義務付けられています。また、臨時株主総会については決まりがありません。(会社法第296条)
ステップ3:招集期間を確認する
株主総会の開催が決定したら、招集期間を確認します。
発行する株式について定款で譲渡制限を設けていないいわゆる公開会社の場合、株主総会を招集するには、開催日の2週間前までに株主に対して通知をしなければならないと会社法で定められています。(会社法第299条第1項)
発行する株式について定款で譲渡制限がついているいわゆる非公開会社で取締役会を設置している会社は、通常株主総会の日の1週間前までに招集通知を発送する必要があります。(*1)
また、非公開会社で取締役会を設置していない場合は、定款で1週間よりさらに短い期間を定めている場合もあります。まずは定款を確認しましょう。
非公開会社で取締役会を設置している、又は設置していない場合も、議決権の行使を書面又は電磁的に認める場合には、2週間前までに招集の通知が必要です。
*1:書面による議決権行使又は電磁的方法による議決権行使(会社法第298条第1項第3号、第4号)が必要な会社は非公開会社でも2週間前までに出す必要があります。
ステップ4:株主総会の招集に関する事項を決定する
取締役会設置会社においては、株主総会を開催するにあたって株主総会の議題といった一定の事項を取締役会にて決定します。(会社法第298条第1項)
<会社法 第298条第1項 より引用>
一 株主総会の日時及び場所
二 株主総会の目的である事項があるときは、当該事項
三 株主総会に出席しない株主が書面によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
四 株主総会に出席しない株主が電磁的方法によって議決権を行使することができることとするときは、その旨
五 前各号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
ステップ5:招集通知を作成し、発送する
株主に株主総会開催の旨を通知する、招集通知を作成します。
招集通知は書面による郵送だけでなく、株主の承諾を得れば電磁的方法でも通知することが可能です。(会社法第299条)
FUNDOORでは必要事項を入力すれば、招集通知や委任状も自動で作成することができます。
ステップ6:株主総会を開催し、決議を取る
株主総会を開催し、議案に対する決議を取ります。
通常の会議を開催する延長で、想定頂ければ問題ありません。議長が司会・進行をし、異議の有り・無しをひとつずつ確認していきます。
議長を誰が行うか、定款を確認しましょう。もし記載が無い場合は代表取締役、代表取締役が複数名いる場合はその場で決定します。
ステップ7:議事録の作成・保管、登記を行う
株主総会の議事については、議事録の作成・一定期間の保管が必要です。(会社法第318条) さらに登記が必要な事項に関しては、総会開催後に登記をしなければなりません。
株主総会・取締役会のDXはFUNDOORで
株主総会の招集通知や議事録は必ず必要となるものですが、テンプレートを探して自社仕様にするのはなかなか骨の折れる作業です。例え慣れている方であっても、定型的な作業が自動で出来てしまえば、面倒な作業から解放され本来の事業にも集中できるのではないでしょうか。
FUNDOOR(ファンドア)では、株主総会に必要となる招集通知、委任状、議事録の自動作成はもちろんのこと、招集通知の送付や委任状の回収も電子的に行うことができます。
<株主総会についての詳細資料>
また、FUNDOORは取締役会機能もあるため、取締役会から株主総会まで一貫して管理し、漏れなく記録を残すことが可能です。
<株主総会、取締役会のDXがわかる資料>
<FUNDOORについてはこちら>
執筆:FUNDOOR
監修:当社関係弁護士監修 ※法人名、個人名に関しましては、直接のお問い合わせを避けるため非公開とさせていただきます。
担当弁護士からの一言コメント:株主総会は少なくとも1年に1回は行う必要がある重要なものですので、皆さん手続は必ず期限内に適法に行いましょう。本稿に記載の無い留意点も多くありますので、必要に応じて専門家に相談をして手続を進めてください。
東京都港区芝5-29-11
Contact
FUNDOORで提供いたします各種ひな型につきましては、2020年11月1日時点で施行されている会社法、会社法施行規則およびその他の関係諸法令ならびに各種ガイドライン等に基づいて作成し、弁護士の監修を受けております。
もっとも、FUNDOORで提供している各種ひな型につきましては、標準的な内容を記載しているため、必ずしも各会社様の個別具体的なご事情を反映した内容になっていない可能性がございます。また、法令等の改正、解釈等によっては、FUNDOORを利用して作成した書面が無効と判断される可能性は否定できず、必ずしもその有効性を保証するものではございません。
そのため、各会社様におかれましては、上記内容を十分にご理解いただき、必要に応じて弁護士に相談されるなど、各会社様の責任と負担においてご利用いただけますようお願い申し上げます。
© FUNDINNO, Inc.