反社チェックとは?スタートアップに求められるガバナンスとその背景を解説!
スタートアップもフェーズが進んでくると、上場体制準備に向けて、健全に企業を運営するための管理体制や内部統制、つまりコーポレート・ガバナンスの整備が求められます。
本記事では、まだ上場は見えていない、けれどもコーポレートガバナンスやコンプライアンスを意識し始めたスタートアップが取り入れるべき、反社チェックの必要性と行い方について解説いたします。
また、本記事の最後には、反社チェックを株主管理と一緒にできる、オンライン経営支援ツール「FUNDOOR(ファンドア)」を紹介していますので、合わせてご覧ください。
4. FUNDOORなら、株主・投資家・取引先の反社チェック手続きを簡単に行い、そのままツール内で管理することができます |
1. 反社チェックとは?
反社チェックとは、自社の株主、従業員、取引先などのステークホルダーが、反社会的勢力に関わっていないかを確認することを指します。
2. なぜ反社チェックが必要なのか
2007年、法務局より「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」が発表され、全国の都道府県に暴力団排除条例が制定されました(*1)。
「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」の中では、以下のように、反社会的勢力に対して企業が取引や取引を通じた資金提供を行わないことが必要であると述べられています(*2)。
言うまでもなく、反社会的勢力を社会から排除していくことは、暴力団の資金源に打撃を与え、治安対策上、極めて重要な課題であるが、企業にとっても、社会的責任の観点から必要かつ重要なことである。特に、近時、コンプライアンス重視の流れにおいて、反社会的勢力に対して屈することなく法律に則して対応することや、反社会的勢力に対して資金提供を行わないことは、コンプライアンスそのものであるとも言える。
企業は、この社会的責任が求められているとともに、反社会的勢力に関与している企業がコンプライアンスを徹底しているとは言い難いことから、コンプライアンス遵守の一環として反社会的勢力を排除しなければなりません。
また、企業がエクイティや融資などで資金調達を行う際には、その企業が反社会的勢力との関わりがないか、VCや銀行から厳しいチェックが行われます。特に、上場を目指すスタートアップの場合、反社会的勢力との関与が疑われてしまうと上場することは事実上出来なくなってしまいますし、当然上場後にも高いコンプライアンス水準が求められますので、企業のステークホルダーが反社会的勢力との関係がないことを明確にしておくことは、IPOをするには欠かせない条件となります。
企業が反社会的勢力と関係を持つリスクについて、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について」(平成19年、法務省*2)では、次のように述べられています。
さらには、反社会的勢力は、企業で働く従業員を標的として不当要求を行ったり、企業そのものを乗っ取ろうとしたりするなど、最終的には、従業員や株主を含めた企業自身に多大な被害を生じさせるものであることから、反社会的勢力との関係遮断は、企業防衛の観点からも必要不可欠な要請である。
また、このほかにも、万が一反社会的勢力との関わりが認められた場合、次のような事態に陥る可能性があります。
・取引先との契約打ち切り
・イメージダウンによる、取引先からの損害賠償請求
・暴排条例違反での罰則、行政指導
・社会からの評価、信用の失墜
・上記による経営の行き詰まり、倒産
このような意図せぬリスクをできるだけ排除するためにも、スタートアップ企業は早い時点から、反社チェックの実施が推奨されています。
*1:「暴力団排除条例」、一般社団法人地方自治研究機構、令和4年
*2:「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について」、法務省、平成19年
https://www.moj.go.jp/keiji1/keiji_keiji42.html
*3:同上
3. 反社チェックはどのように行うのか
反社チェックを行う方法は、大きく分けて3つ存在します。
1. インターネットや新聞記事のデータベースで検索する
2. 専門の調査会社への依頼
3. 行政機関への問い合わせ
FUNDOORの反社チェック
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